日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

4月中の韓国渡航は止めるべき

アメリカ空母の移動により米・北朝鮮間の緊張が高まっている。戦争となれば全面戦争き免れない為、米側が自粛するとの見方が強いが、それでも過去に無いほどの緊張状態にあることは間違いない。

 

外務省は、11日夜、韓国に渡航したり滞在したりする人を対象に注意などを呼びかける海外安全情報を発表した。それによると「韓国では直ちに日本人の安全に影響がある状況ではない」としながらも、隣接する北朝鮮が核実験や弾道ミサイルの発射を繰り返していることから、朝鮮半島情勢に関する情報に注意するよう呼びかけている。

 

この警告を過小評価することは危険である。戦争開始前にこれが危険情報に切り替わることは無いからである。

 

韓国旅行を考えている人は少なくないだろうが、中止した方が無難だろう。

 

アメリカ軍が日本に北朝鮮攻撃を伝達するにしても直前であり、日本政府もそれを知ったとしても攻撃前に国民に警告することはできない。北朝鮮に攻撃開始を知られれば奇襲効果が無くなるからである。

 

いまは何時米国と北朝鮮の間で戦闘が開始されてもおかしくない状況にある。こんな危険な時に韓国観光に行くのはあまりにもリスクを軽視している。

 

もし本当に戦争が始まれば、韓国ソウルや釜山といった大都市は攻撃対象になる。残念ながら戦争が始まれば、日本から韓国に避難の為の飛行機を派遣することは不可能であり、命を失くす危険は決して低くない。

 

確率は少ないが、米韓軍事演習が終わる4月30日までは、戦争のリスクは否定できない。不要不急の観光旅行については5月の大統領確定後まで伸ばすのが賢い選択である。

お客様は神様ではない。儲からないサービスは止めるべき

日本経済の問題点として、日本企業の生産性の低さが指摘されることが多い。日本の労働生産性OECD加盟国34ヵ国中第21位と知った時に世界第三位の経済力を誇る日本の生産性が何故こんなに低いのか違和感を感じたものである。

 

日本人一人一人の労働の効率性が悪いから生産性が低い、という見方には同意できなかった。むしろ、日本企業の収益性が低いから結果的に生産性が低く評価されるとみるべきである。

 

日本企業の収益率が低い原因としては類似の製品の価格競争が考えられるが、もう一つ無視できないのが過剰なサービスである。

 

日本では「お客さは神様だ」という言葉があり、客の要望に対しては無理なものであってもできるだけ応えようとする傾向がある。

 

しかし、この過剰なサービスが日本企業の収益率を低下させ、生産性を悪化させていることは間違いない。

 

端的に言えば、利益に繋がらないサービスは止めるべきである。

 

その意味で今回ヤマト運輸がアマゾンの当日配送から撤退するというのは正しい決断である。

 

先行き当日配送をするコストが節約できる可能性があり、採算がとれるのであれば、継続することは正しい判断だが、加重な労働とコストをかけないと対応できず採算がとれないとすれば撤退するのが正しい判断である。

 

日本ではドンブリ勘定で、その業務で採算がとれなくても全体で利益がでていればよいとする風潮がある。しかし、その判断は綿密な行動予測やコスト計算に基づくものではなく、根拠の無い大まかな勘に基づくものにすぎない。

 

個々の業務について良く分析し、コストに合わない過剰なサービスを止めることが日本経済の生産性を高める第一歩である。

学校で銃剣道を学ばせるという愚かさ

文部科学省は3月31日、新学習指導要領での中学校体育の武道種目に「銃剣道」を追加すると発表した。

 

武道と明治維新以降に古武道から発展したもので、人を殺傷・制圧する技術に、その技を磨く稽古を通じて人格の完成をめざす、といったの理念が加わったものとされており、、柔道空手道剣道相撲弓道合気道少林寺拳法なぎなた銃剣道などが該当する。

 

文科省は当初銃剣道を外していたが、自衛隊出身の佐藤正久議員からの強い働きかけがあったとも言われている。

 

武道が必修化された目的は、武道の学習を通じて我が国固有の伝統と文化に、より一層親しむことにあるとされている。しかし、柔道から少林寺拳法までの武道については明治以降スポーツとして学習されてきたものだが、銃剣道だけは最初から人を殺すことを目的として学習されてきたものであり、その性質は大きく異なる。

 

また、銃剣道が日本の伝統武道といえるかという疑問もある。そもそも銃剣道は17世紀フランスのバイヨンヌ地方で誕生したものであり、それが幕末にフランス式軍事技術を導入するときに日本に伝わったものであり、日本の伝統的武術とは言えない。

 

明治以降の日本軍の伝統的戦闘技術にすぎない。

 

そもそも、銃剣道など学校で教える意味は無いばかりか、自衛隊で学んでいること自体問題である。

 

銃剣道などは弾薬が尽きて最後に銃自体を刃物や鈍器として殺し合う、といった状態にのみ適する戦闘技術であり、現在の戦闘においては実戦としてはほとんど役立たない、旧日本陸軍の観念的な精神主義の残りかすにすぎない。

 

学校で銃剣道を学ばすことの無意味さは当然であるが、いまだにそんなものを学ばせている自衛隊という組織の軍隊として後進性に大いに懸念せざるをえない。

アメリカのシリア空爆が意味するもの

アメリカのシリア空爆について新聞の社説は概ねトランプ大統領がオバマ時代と決別し方針転換したことを示唆している。

 

朝日新聞は例によって「あまりに乱暴で無責任な武力の行使である。シリア問題の解決ではなく、事態のいっそうの悪化を招きかねない。」と批判に終始している。

 

毎日新聞は今回の攻撃にある程度の理解を示しながら、「望ましいのは内戦収拾に向けて米露が緊密に協力し、政治解決への道筋をつけることだ。」と主張し、同時に「北朝鮮への軍事行動も論外ではないことを習主席に見せ付ける計算も感じられる。」と指摘している。

 

 読売新聞は「国際規範に背き、多くの市民を殺傷する非人道的行為は容認できない。再発阻止に向けたトランプ米政権の決意の表れと言えよう。」 「米国の攻撃は、安保理決議に違反し、大量破壊兵器の開発を続ける北朝鮮への警告にもなろう。」と指摘している。

 

日経新聞は「国連安全保障理事会などに明確な証拠を提示することもなしに武力行使をしたのは、はやり過ぎである。」と批判し、「トランプ政権は武力行使をためらわない。そう印象付け、北朝鮮に風圧を与える効果はあるだろう。ただ、それがかえって暴発の引き金になるおそれも十分ある。」と警戒を示している。

 

いずれの社説も今回のシリア空爆がシリア情勢に主眼をおいたものと捉え、アジアへの影響に言及するものとなっているが、それは間違いである。

 

主眼はアジアにあり、シリア空爆の戦略的目的は習主席にアメリカの本気を示し、中国に北朝鮮を抑えることを強く要請することにあったと考えるのが正しい分析である。

 

少なくとも首脳会談の場で、中国が無策に終始すればアメリカが北朝鮮を軍事攻撃する可能性を示唆し、その場合中国はアメリカと軍事的に敵対するか否かの見極めを行っている。

 

シリアについてはロシアやシリアが何らかの反撃に出なければアメリカのシリア攻撃は以後は無いと思われる。

 

一方で中国が北朝鮮を抑えず、北朝鮮側がさらなる核実験や長距離ミサイルの発射実験を強行した場合は、北朝鮮へのアメリカの攻撃確率は大幅に増加する。

 

日本では戦争は絶対に避けるべき悪であり、親族を平気で殺すような独裁者の支配するような国家に対しても話し合いで解決しようとするが(話しあいでは絶対に解決しないが)、戦後もずっと戦争を継続してきたアメリカにとっては戦争は絶対的な悪ではない。

 

シリア空爆と米中首脳会談が通過することにより、アメリカが北朝鮮を攻撃する可能性はさらに高まったと言える。

 

日韓に危険が及ぶからアメリカは軍事行動をとらないと主張する日本のマスコミの甘さ

アメリカと北朝鮮の間の緊張が拡大している。トランプ大統領と習主席の会談が続いているが、テレビ等の自称専門家の意見では軍事行動まではいかないだろうというのが大半である。

 

米中首脳会談で中国が経済制裁を徹底することを約束すれば、攻撃は避けられる可能性が高い。しかし、中国がそれに同意しなかった場合は別である。

 

多くの自称専門家は、中国が同意しなくてもアメリカは北朝鮮に軍事行動はとらない、と主張している。その理由にあげているのが北朝鮮を攻撃すれば韓国や日本に甚大な被害が及ぶ可能性がある、ということである。

 

それでは中国の協力が得られず経済制裁が効果なく、攻撃もできないとすれば、アメリカはどうすればいいのだろうか。

 

一部の論者は北朝鮮とアメリカの直接交渉以外に無いと主張している。しかし、それは北朝鮮の思うつぼであり、アメリカが北朝鮮の恐喝に屈したことになる。

 

また、北の独裁者は世界に非人道的で信頼できない人物であることを行動で証明しており、アメリカにとって信頼できる交渉相手ではない。

 

アメリカは北朝鮮の恐喝に屈しアメリカ本土を核攻撃できる能力を年々増強するのを座視できるような国ではない。

 

結局、アメリカはいずれ北朝鮮に軍事行動をとらざるを得なくなる。本来は北朝鮮のミサイル能力がもっと弱い時期に攻撃すべきであったが、軟弱なオバマにはその選択肢はなかった。

 

しかし、トランプはオバマとは違う。例え韓国と日本に被害が及ぶ可能性があっても、アメリカが北朝鮮を攻撃するのを躊躇させる要因とはなりえない。

 

今から1年経過すれば、北朝鮮への攻撃によりアメリカ人に甚大な被害が及ぶリスクが高まる。現時点であれば最悪でも韓国人と日本人の被害で済む。とすれば攻撃を躊躇する理由はない。

一旦起訴すれば、冤罪とわかっても有罪にする検察や警察の体質ではテロ等準備罪は危険すぎる。

共謀罪の構成要件を改めて「テロ等準備罪」を新設する法案が、衆議院本会議で審議入りした。安倍総理は「国際組織犯罪防止条約を締結していないのは世界で11か国、G7では日本だけで、日本が国際社会における法の抜け穴となるわけにはいかない。とテロ等準備罪の必要性を強調している。

日弁連はこれに対し、テロ等準備罪が無くても条約には加盟できると主張している。しかし、国際組織犯罪防止条約は2003年に発効されており、既に14年の間締結されていない事実を勘案すれば、何らかの法律の整備が必要とする政府の主張に理があるように思える。

一方で、人権が侵害され冤罪逮捕が増えるという反対派の主張にも説得力がある。特に日本の警察や検察には真相究明よりも有罪率に拘り、一旦基礎すればその後無実の証拠を発券してもそれを隠し有罪にし冤罪をきせるという事例が少なからず存在する。

この現状を放置したまま、警察や検察が自由に解釈できるような武器を与えることは危険極まりない。日本の現状ではまだテロの危険より権力乱用の危険の方が大きいことから、現状の司法体質を放置したままでは、この法律制定を急ぐ必要はない。

冤罪の温床が無くならない日本では、逮捕後の取り調べに対し、法律通りの取り調べがされているか否か立ち合いチェックする機関が必要である、今は警察官の中にその役割を果たす者がおかれているが、同じ警察官では機能しない。

弁護士の中から捜査立ち合い担当者を選任し、被告弁護士と別に、取り調べに立ち合い、警察や検察の取り調べが合法的に行われているか、公平な立場でチェックする機関を設立すべきである。

パンは愛国的でない、という視野狭窄

パンにかかわる人たちが怒っている。2018年度から使われる小学校1年の道徳の教科書で、教材として登場する「パン屋」が「和菓子屋」に差し替えられた。文部科学省の検定で教科書に「物言い」が付き、出版社が修正したためだ。同省は「伝統文化の尊重や郷土愛などに関する点が足りなかった」と説明する。

 

今回の検定では、東京書籍の教科書の「にちようびのさんぽみち」という教材で、パン屋のイラストや記述が、和菓子のイラストや和菓子屋に関する記述に変わった。

 

パンは日本伝統の食品ではないから、日本伝統の和菓子に変えるべきだという発想である。庶民感覚から見れば実にバカゲタ主張であるが、安倍政権の背後にいる戦前回帰主義者の意向を忖度する文部科学省は大真面目にそれを実施した。

 

戦前回帰主義者とそのシンパは、一方で日本が、中韓と異なり、世界から好かれ尊敬される国であることを事あるごとに強調している。

 

しかし、外国人が好きで尊敬する日本は戦前回帰主義者が目指している天皇の為に命を捨て教育勅語を暗証し敵性言語として英語を排除し、外国の食べ物だからといってパン食をやめ米だけを食べる日本ではない。

 

外国人の好きな日本はアニメがあり、国民が自由を謳歌し、日本風にアレンジされたおいいパンや様々な国の料理を自由に食べることのできる日本である。

 

和菓子といえども元をたどれば、中国から伝わった菓子に由来する。それが日本で独自に発展したものである。パンも同様である。代表的な日本のパンとしてあげられる「あんパン」「クリームパン」「ジャムパン」「カレーパン」等は日本で開発されたものであり、正に日本文化のたまものである。

 

パンを非日本的なものとして排除し、和菓子に変える発想は戦前回帰主義者が極端な視野狭窄に陥っていることの証明であり、教科書や教育だけはなく、日本の将来をこのような勢力に委ねることは非常に危険である。