毎日新聞は今回の攻撃にある程度の理解を示しながら、「望ましいのは内戦収拾に向けて米露が緊密に協力し、政治解決への道筋をつけることだ。」と主張し、同時に「北朝鮮への軍事行動も論外ではないことを習主席に見せ付ける計算も感じられる。」と指摘している。
読売新聞は「国際規範に背き、多くの市民を殺傷する非人道的行為は容認できない。再発阻止に向けたトランプ米政権の決意の表れと言えよう。」 「米国の攻撃は、安保理決議に違反し、大量破壊兵器の開発を続ける北朝鮮への警告にもなろう。」と指摘している。
日経新聞は「国連安全保障理事会などに明確な証拠を提示することもなしに武力行使をしたのは、はやり過ぎである。」と批判し、「トランプ政権は武力行使をためらわない。そう印象付け、北朝鮮に風圧を与える効果はあるだろう。ただ、それがかえって暴発の引き金になるおそれも十分ある。」と警戒を示している。
いずれの社説も今回のシリア空爆がシリア情勢に主眼をおいたものと捉え、アジアへの影響に言及するものとなっているが、それは間違いである。
少なくとも首脳会談の場で、中国が無策に終始すればアメリカが北朝鮮を軍事攻撃する可能性を示唆し、その場合中国はアメリカと軍事的に敵対するか否かの見極めを行っている。
シリアについてはロシアやシリアが何らかの反撃に出なければアメリカのシリア攻撃は以後は無いと思われる。
日本では戦争は絶対に避けるべき悪であり、親族を平気で殺すような独裁者の支配するような国家に対しても話し合いで解決しようとするが(話しあいでは絶対に解決しないが)、戦後もずっと戦争を継続してきたアメリカにとっては戦争は絶対的な悪ではない。