日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

高齢者の消費を低迷させ、デフレ長期化を招いた小泉・竹中の悪政

現在では定年退職した後、65歳を過ぎ年金を満額もらえるようになっても、それだけを頼りにして生活するのは難しいと言われている。

しかし、少し前までは定年まで一生懸命に働き定年後は年金と預金で生活をおくるというのが戦後日本人の平均的なライフプランであった。これを破壊し、老後生活を不安に陥れたのは小泉純一郎とそのブレーンであった竹中平蔵であった。

小泉政権は老年者控除50万円を廃止し、年金控除を140万円から120万円に減額した。他にも20%あった定率減税を廃止している。

この時、定率減税の廃止については問題視されマスコミ等でも議論をよんだが、老年者控除の廃止と年金控除の減額については、詳しく説明されることはなくマスコミでも取り上げられなかった。

しかし、日本人の老後生活の悪化に決定的な影響を与えたのが老年者控除の廃止と年金所得控除の減額だった。

夫婦二人年金額年250万円と仮定し、改悪前と現在を比較してみよう。計算を簡単にする為所得控除は基礎控除配偶者控除のみ考慮し定率減税は考慮しない。

所得税
改悪前 年金額250万円-年金控除140万円-高齢者控除50万円-基礎控除38万円-配偶者控除38万円となり所得税はかからない。総所得金額は60万円

改悪後 年金額250万円-年金控除120万円-基礎控除38万円-配偶者控除38万円となり課税所得54万円で所得税27千円、総所得金額は130万円

住民税 大阪市
改悪前 年金額250万円-年金控除140万円-高齢者控除50万円-基礎控除33万円-配偶者控除33万円となり課税所得0となり住民税は非課税

改悪後 課税所得64万円となり、住民税は所得割10%と均等割5.3千円で69.3千円


介護保険
改悪前 住民税非課税世帯なので57千円
改悪後 89千円

国民健康保険
改悪前 7割軽減の対象となり保険料は59.7千円
改悪後 2割軽減の対象となり保険料は186.5千円

可処分所得
改悪前 2383千円
改悪後 2128千円
と26万円もの大きな減少となった。改悪前でもこの収入では預金の取り崩しが必要であったが、改悪後の手取り減少と、経済低迷による現役時の貯蓄源により、日本人にとって老後を幸福に過ごすことは格段に難しくなってしまった。