明教を元に元王朝を倒して、明教に基づく国家として成立したはずの民国が結局のところ中国伝統の王朝国家として生まれたと同様に、外国の共産主義思想に基づき人民を解放して成立したはずの共産中国は、現在既に限りなく伝統的な中国王朝に近づいている。
司法・行政・立法の明確な区分なく、全ての権力が国家主席に属する体制は正に中国皇帝の権力そのものである。
現時点では国家主席は世襲ではないが、中国人の正義よりも実利を優先する体質から見ても、いざ習近平が権力の世襲化をはかろうとしても、それを妨げる力は働かず、結果的に共産中国は習王朝へと変貌をとげることになるだろう。