日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

倒産が少ないということは必ずしもいいことではない

世界中で新型コロナウイルスの感染が拡大し、上半期は経済が一気に冷え込み、多くの経済指標が著しく悪化し、企業の倒産が大幅に増加することが懸念されていた。

 

ところが、帝国データバンクの集計では、2020年度上半期の倒産は3955件となった。これは前年同期から5.2%減少したばかりでなく、2000年以降でも最少レベルの件数にとどまった。

 

この原因としては政府の手厚い金融支援がある。今回の新型コロナでは、政府側から条件変更などの資金繰り支援への対応が金融機関に強く要請されたほか、緊急融資などへの迅速で丁寧な対応が求められた。

 

雇用を守るために倒産はできるだけ減らすというのが政府の方針である。確かに健全な経営を続けていたが、今回のコロナ禍のような一時的かつ突発的な事態で経営が悪化した企業については倒産防止することが日本経済にとって有効である。

 

しかし、元々経営が悪く安い賃金でも利益もだせないような企業を無理やり存続させることは、日本経済にとって有害である。

 

倒産すべき企業については撤退してもらい、新しい企業の芽を育てることが、日本を現在の沈滞から脱却させる道である。