日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

日本の貧困の現状

貧困には「絶対的貧困」と「相対的貧困」があり、日本で言う貧困は相対的貧困に当た.る。絶対的貧困は生活を維持していくことが難しい状態であるのに対し、相対的貧困はその国の生活水準や文化水準を下回る状態に陥っていることを指す。

 

相対的貧困者とは、社会保障費などを引いた「等価可処分所得の中央値の半分未満しかない人の割合のこと。等価可処分所得の中央値は、年間245万円(2015年)。つまり年間122万円未満の可処分所得しかない世帯を相対的貧困層という。

 

しかし、相対的貧困とはいうが、日本で月10万円で生活するのはかなり大変であり、何か災害に巻き込まれればホームレスに一直線である。

 

ちなみに、貧困率を決める可処分所得の中央値は、ここ数年245万円程度で推移しているが、20年前の1997年には297万円だった。つまりこの20年の間に 可処分所得の中央値が52万円も下がっているということになる。中央値の所得245万円でも月額20万円程度にすぎず、この所得で家賃や住宅ローンの返済に5万円程度を支払うとすればかなり生活は苦しいと言える。

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また、高齢者の貧困も深刻である。65歳以上の高齢者のいる世帯の貧困率は27.0%。つまり高齢者世帯の4世帯に1世帯以上が貧困世帯となっている。さらに65歳以上のひとり暮らし(単身世帯)の貧困率を見るとさらに深刻さは増す。男性単身世帯の36.4%、女性単身世帯の56.2%

が貧困である。

 

また、それ以外の世代にも貧困化は及びつつある。たとえば、現在40代の可処分所得は60代のそれと同水準になりつつあると言われている。非正規雇用者の増加で40代の平均所得はここ20年で1割減少している。

 

今後日本はあらゆる世代の年齢層が貧困にあえぐ時代が来る、と言っても過言ではないのかもしれない。