能天気な日本人はあまり感じていないだろうが、日本はアメリカの完全な属国である。その証拠に外交政策でアメリカの意向に反する政策はとれない。
三井物産がせっかく多額の金を投資し開発したイランの石油開発が日本の国益には非常に有益にも拘わらず放棄されたのはアメリカの圧力があったからである。また、国内政策においてもアメリカからの年次改革要望書の影響を強くうけている。
独立したにもかかわらず、何故日本はアメリカに言われるまま行動しなければならないのか。その理由は簡単である。憲法9条の制約により、日本は十分な防衛能力を保有できず安全をアメリカに依存せざるをえないからである。
しかし、戦争に勝利する為には相手の国土を攻撃することが不可欠であるが、日本の航空機は対地攻撃能力に乏しく、航続距離的にも敵国を攻撃できない。また、攻撃用ミサイルを持っていない。
これでは戦争には決して勝てない。相手からの攻撃で袋叩きにされ降伏せざるをえなくなる。
また、自衛隊の近代的兵器のほとんどはアメリカの技術によるものであり、アメリカの意向に反し部品等の供給を止められれば、それだけで使い物にならなくなる。このように、日本の防衛はアメリカに大きく依存している。
日本にとって健全な保守とは、アメリカへの軍事依存を減らし、西太平洋でのアメリカと対等なパートナーとして、アメリカの属国として支配されている立場を脱することを目指すものでなければならない。