日本においては宗教はその力を失って久しいため、社会を動かす原動力としての宗教について考えることは少ない。
しかし、世界に目を向けると宗教の影響力きますます大きくなっている。現在世界で発生している紛争は日中韓の尖閣を巡る争いや日韓の慰安婦をめぐる争いを覘き、その大部分が宗教と何らかの関係があり、特にイスラム教のからむ紛争が多発している。
イスラム教はキリスト教のような宗教改革を経験しておらず、イスラム社会においては中世的な社会に西洋の科学がそのまま便利なツールとして導入された為、キリスト教社会のように科学と宗教の深刻な対立を経験していない。
その結果、イスラム教社会では以前として絶対的な神とその神が命じたとされる戒律を絶対視する合理的思考とは距離をおく中世的な宗教感が残り社会を支配している。