2020-06-26 敵基地攻撃能力をアメリカに丸投げしていては、アメリカのどんな要求も受け入れざるをえない 日本の安全 イージスアショアーの導入断念で敵基地攻撃能力が議題に上ってきた。あたかも敵基地攻撃能力がミサイル防衛網の代替になるかのような記事になっているが、敵基地攻撃能力はミサイル防衛網の代わりにはならない。 そもそも国の安全を守る為の軍隊にはミサイル防衛網と敵基地攻撃能力の両方が不可欠である。この二つとも欠如しているという点で多額の税金を投入している自衛隊はオモチャの軍隊の域を脱していない。 自民党の議論を見ていると、現在は敵基地攻撃能力はアメリカに依存しており、政府はそれを認めている。日本政府はアメリカに対し敵基地に攻撃してほしいと要請できる立場にないので、仮に日本が攻撃を受けたとしても、その反撃として敵基地に攻撃を加えるかどうかはアメリカの判断次第ということになる。 トランプ大統領のように公然と要求を聞かないと駐留米軍を撤退すると脅迫する大統領は稀としても、多くのアメリカの政府当局者が日本から譲歩を引き出す時に念頭においているのが、日本の防衛面での弱さである。 中国や北朝鮮の脅威から自国を守る為にはアメリカに依存せざるを得ない日本にとって、外交面は勿論経済面においても、アメリカからの強い要請には自国の利益を害してでも従わざるをえない。 日本の防衛にとって敵基地攻撃能力は不可欠であり、それは規模の大小はともか自国で保有すべきである。