日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

外国人技能実習生という名の欺瞞は止めるべき

外国人技能実習制度は本来開発途上地域の経済発展を担う人づくりに協力するという趣旨のもとに1993年に成立した。しかし、外国人技能実習制度は人手不足の解消及び低賃金労働者の確保という目的で利用していめのが実態であり、現代の奴隷制度と揶揄されるほど労働環境も賃金も劣悪なケースが散見されている。

 

技能実習生の数は平成29年6月末には251,721人おり、年々増加傾向にある。今回のコロナ禍で中小企業や農業の外国人技能実習生依存が明らかになっている。

 

受入人数が多いのは機械・金属関係、建設関係、食品製造関係だが、農業はこれと同等以上の人数を受け入れている。

 

今回のコロナ禍でこれらの業界は深刻な人手不足に陥っている。特に農業においては作物の収穫ができない等の問題が発生している。

 

これは日本経済にとって深刻な問題である。構造的な人手不足を解消するにはデジタル化や機械化で業務そのものを効率化するか、移民労働者を導入するしかない。

 

世界の中での日本の地位は低下し続けており、技能実習生というような中途半端な制度では、他国と競争して労働力を確保することは難しくなる。さらにそのような制度を当てにして事業合理化を怠っている産業には衰退の道しか残されていない。

 

日本政府は移民労働者の導入に舵を切るのか、それを拒否して産業合理化を徹底するのか、方針を明確にすべきであろう。

 

技能実習生というような欺瞞に満ちた制度に依存していれば、日本の評判を落とすばかりである。