日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

民主主義ではなく専制国家が増える背景

欧米諸国が資本主義を確立し物質文明で優越的地位を確保できたのには民主主義と自由主義が大きく関係している。封建的な制約を排除し、自由に金儲けのできるブルジョワ階級と農村から離れた労働者無には資本主義を確立し発展させ物質文明を進歩させることは不可能だった。

 

しかし、できあがった技術を移転するには社会的な変革は必要ない。自らの社会に自由が無く、独創的な技術が発展する前提が無くても、海外から技術を導入したり、留学生にそれを学ばせることは容易である。

 

現在では、物質的な技術の導入に社会的な変化を伴う必要はない、サウジアラビアのような中世的な社会であっても現在の最新の技術を享受することができる。

 

かって欧米先進国は自由主義と民主主義によって新しい技術を開発し他の社会に対し圧倒的な優位を保っていたが、現在ではそれらの技術は簡単に移管することができ、中東や中国、ロシアのような専制国家でも何の支障もなくそれらを活用できる。

 

もはや民主主義的な社会か否かは物質文明の進歩とは関係がない。民主主義を享受している国民が民主主義の重要さを理解し、その恩恵を世界に広げるという意思を持ち続けない限り、やがて民主主義は再び失われることになるかもしれない。