日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

失政による日本の貧困化が日本人の品性を品性を堕落させた

大きな被害を出した特殊詐欺、強盗事件でフィリピンの指示役4人が何時強制送還されるかということがマスコミで大きく報道され国民の注目を集めている。

 

しかし、この事件でもっと問題にすべきは、ネットでの勧誘で簡単に犯罪行為に加担する加害者が増加する背景についてである。

 

元々日本人は道徳心が厚く他国と比べて犯罪行為に走る者か少なく治安がいいことが特徴であった。ところが今では簡単にネットから犯罪行為にいざなわれてしまう。

 

日本人の何が変わってしまったのか、その原因は貧困と絶望にある。昔の日本でも昭和の40年以前は貧困者は多かった。しかし、今と異なるのは貧困であっても真面目に働けば将来は豊になるという希望があったことである。

 

現在の貧困者は真面目に働けば今より良い生活がおくれるという実感がなく、将来に対する希望も持てない。今の貧困から脱するには宝くじやSNS、あるいは犯罪であっても一攫千金を狙うしかないと考える者が増加している。

 

就職難民で正社員になれなかった40代、格差を目の当たりにして努力しても無駄だとあきらめる若者、老後不安をかかえる50代、年々年金を減らされ可処分所得が減少し将来不安に怯える高齢者

 

日本人口の多くを占めるこれらの層の貧困化と絶望が日本人の道徳観をむしばんでいる。しかし、政府はこのことを良く理解していない。

 

人々が節度あり道徳に反しない生き方をするには生活に余裕が必要である。しかし、政府は財政のことは考えても国民の生活のことは考えていない。

 

出産一時金を増額するのに後期高齢者医療保険料を増額するという流れなどはその典型である。

 

出産一時金を50万円に増額する財源として75歳以上の高齢者で年金収入157万円以上ある層の医療保険料を値上げするという。

 

しかし、年収157万円、そこから介護保険や健康保険を控除されれば可処分所得は140万円程度にしかならない。そんな生活に余裕がなく病気でもすればたちまち生活が破綻する層に対して、政府は十分な収入があるのだからもっと負担しろと言っている。自分たちは数千万を超える収入を得ている政治家や1000万円を超える賃金を得ている官僚達は平気な顔をして年収157万円は高額だと主張する。

 

その政治姿勢こそが貧困者を絶望させ犯罪への抵抗を緩ませる原因となっている。利権や財政のみを重視する政策を継続し国民生活にしわよせしてきた結果が今の日本社会である。

 

これからますます日本の治安は悪化し、後10年もたてばフィリビンも顔負けの治安の悪い国になっても何ら不思議はない。