これに対し、韓国の韓国の文在寅大統領は一応同意したが、それほど積極的ではない。
この制裁案を全面的に支持し、ロシアや中国等の反対の立場にたつ国に対し、制裁に同意するよう積極的に説得工作を行い、突出して目立っているのが日本の安倍総理である。
しかし、安倍総理はこの行動の危険性を理解しているのだろうか。
安倍総理は制裁を強化すれば北朝鮮が折れて核ミサイルを放棄すると本当に考えているのだろうか、もしそうだとしたら歴史に対する理解が不十分なだけでなく、政治家としての現状分析能力にもかけているといわざるをえない。
石油を禁輸され真珠湾攻撃に突入した日本の例を見ればわかるように、制裁で追い込まれれば「窮鼠猫を噛む」という行動に出る可能性は高くなる。制裁しても北朝鮮は核を捨てないというプーチン大統領の主張の方が正しい。
アメリカは当然このことは理解している。制裁を強化し北朝鮮から手をださせて、それを叩くというのがアメリカの戦略の一つとして想定されている。
安倍総理はそれを理解しているのだろうか、疑問を感じざるをえない。
北朝鮮が先制攻撃をするとすれば、当然万全の準備をした上で攻撃に着手する。その場合韓国だけでなく日本も大きな被害を受ける可能性は高い。
これを実施すれば日本海に展開するアメリカ軍を無力化することが可能となるだけでなく、日本・韓国両国の社会インフラは致命的なダメージを受ける。
制裁強化で北朝鮮を戦争に突出させることは、日本にとっては最悪の選択である。安倍総理が制裁で目立てば目立つほど日本がターゲットとして狙われる可能性が高くなる。日本は北朝鮮のミサイル攻撃に無力であるという現実を忘れてはならない。
安倍総理がすべきことは、制裁強化をロシアや中国に説くことではなく、アメリカに先制攻撃を勧めることである。