日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

他人の金で勝負するサラリーマン社長は自分の金で勝負するオーナー社長には絶対に勝てない。

カルビー代表取締役会長の松本晃氏がDIAMOND ONLINEに「他人のお金で勝負できる。サラリーマンは社長が一番面白い」と寄稿されている。

 

確かに氏のおっしゃるように、仕事は、自分で決断できるから面白くその意味でサラリーマンは、社長でなくては面白くない、という考えには同意できる。

 

しかし、やはりサラリーマン経営者では限界がありオーナー経営者には絶対に勝てないなと思わせる記述がある。

 

それは「だから人の褌(ふんどし)でなければ相撲が取れない。その代わり、人の褌ならば大胆にやります。そして絶対に失敗しません。」
「会社のお金だったらやりやすいですよ。勝っても負けても会社持ちですから。もちろん真剣にやっている。だけど、自分のお金だと真剣さと共にビビりが入ってしまいます。」
という部分である。

 

「失敗しません」という言葉は逆に見れば、失敗の可能性が高い不確実な事業に積極的にチャレンジすることはできない、ということであり、「自分の金だと真剣さとともにビビリが入る」ということは、自分の金で勝負するオーナー経営者と比較すれば真剣さで劣ることを意味する。

 

失敗するリスクを覚悟でビビリを克服し自分の全てを掛け勝負してきたオーナー経営者と他人の金で失敗しないことに注力してきたサラリーマン経営者では最初から覚悟が違い勝負にならない。

 

日本企業が低迷し、その地盤を中国や韓国のオーナー型企業に脅かされているのは、当然の帰結といえるだろう。

 

日本経済も従来型のサラリーマン経営の大企業依存度を引下げ、新規に誕生するオーナー経営の企業の比重を高めていかないと世界に遅れをとり続けることになる。

 

日本の衰退を防止するには、大学卒業した若者の大部分がサラリーマンを目指すのではなく、起業をめざす者がせめて1/3程度になることが必要である。