日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

新型コロナウイルスによる死者が少ないトリック

日本でも感染者数が急増しているが、安倍総理はいまだに緊急事態宣言をだそうとはしない。この理由には経済に対する悪影響を恐れているとの見方がある。

 

しかし、もう一つ理由があるとすれば、感染者数は増えてきたが死者数が増えていないことがある。この程度しか死者が増えないのなら経済的な危機を深刻化させる緊急事態宣言をだすまでもない、という考えである。

 

識者の中にもこれに同調する者が少なからず存在する。しかし、これなどは自分のついた嘘に自分が騙される典型的な例である。

 

確かに日本の死者数は63人と(4月3日正午)と欧米各国と比較し少ない。感染者数の少なさについては検査数が少ないからだろうと数字に疑問を持つ者も、死亡者数が少ないから事態はそれほど深刻でない、と安心している者も多い。

 

しかしこれは錯覚である。死亡者数はあくまでも検査を受け新型コロナ感染者として認知された者が死んだ数にすぎない。

 

日本ではコロナ禍の前から年間10万人近くが肺炎で死亡しているが、死ぬ前に検査を受けていない者を死んだ後に検査することはない。

 

つまり毎日300人近く肺炎で死亡する者の中に新型コロナで死んだ者がいたとしても、生前に検査を受けていない限りコロナによる死亡者にカウントされない。

 

日本では検査数が少ないから患者数が少なく公表されているが、同じ理由で死亡者数も少なくカウントされている。

 

政府当局者は自分が指示した嘘の結果に自分自身が騙され判断を誤っている。

この過ちとせこい経済対策は日本の先行きにとって致命的である。