メドベージェフ首相による北方領土・択捉島訪問やロシア軍が国後島周辺で実施している射撃訓練に対する日本政府からの抗議について、露外務省はホームページ上に同日掲載した声明で、「島は第二次世界大戦の結果として合法的にロシア領となった。島でのロシアの経済的・軍事的活動に関する日本政府のコメントは内政干渉の試みに極めて近い」などと主張した。
盗人猛々しいとはロシアを表すのに最もふさわしい言葉である。
そもそも日本とロシアの前身であるソ連とは第二次世界大戦で互いに宣戦布告して戦争したわけではない。ソ連が一方的に日ソ中立条約を破棄して日本を攻撃したものである。
ソ連による日本への侵攻は決して国際法に沿った行為ではなく、それによって得られた領土は合法的にロシア領となったわけではない。
ロシアの主張は、泥棒がどさくざにまぎれて侵入し人の物を盗み、それを正当な行為だと言っているに等しい。
残念ながら、現時点では北方領土を取り戻す手段はない。ロシアに譲歩してもロシアには領土返還の意思はないからである。
ロシアについては対中国カードとして使うときを除き何ら経済面での優遇策を与える必要はない。
日本のとるべき態度は北方領土4島が日本領であることを主張しつづけ、ロシアが何らかの危機に陥った時に領土回復を図ることである。
外務省の無能無策により、ソ連崩壊という絶好のチャンスを逃したことが悔やまれる。