緊急事態宣言が3たび発せられたが、これでコロナが抑えられるとは誰も考えていない。最終的にはワクチンの接種が普及することが必要である。
しかし、日本のワクチン接種は大幅に遅れている。ワクツンの承認に手間取った上、接種体制が整っていない。
ワクチンの確保自体はかなり早くから進んでおり、これ自体は欧米各国と比較しても遅れたわけではない。しかし接種開始には大幅に遅れをとった。
その原因が海外で承認された薬品等についても、一から開発された薬品と同様に治験を実施することが要求される。これには日本の役人や政治家の責任逃れ体質が色濃く反映されている。
例えば新しいワクチンが承認され、それで少数でも死者や大きな副作用がでれば、それを承認した厚労省の責任となる。しかし、承認を遅らせることで防げたはずの死者が何千人でても官僚も政治家も責任を問われることはない。
見も知らぬ他人が何人死のうと責任を問われなければ関係なく、非常時においても平時と同様の責任を問われない手続きを順守する。これが官僚の体質であり日本政府の体質である。
ワクチンの接種を優先するよりも、従来の平時のきまりを優先し、ワンチン接種可能な人材を拡大しないのも、もし接種で問題が発生した時に平時のきまりを改正した責任を問れるからである。現在ののままでワクチン接種が遅れ、その結果患者数がへらずオリンピックが開催できなくても厚労省の官僚にとっては何の痛手もない。
シンガポールは欧米の治験だけでワクチン接種を開始し成果を挙げているが、接種が大幅に遅れている日本ではコロナを克服するのが遅れ患者も増加し経済にも大きなダメージを与えている。