コロナ禍で消費が低迷したが、ようやく復活の兆しが見えてきた。新型コロナウイルスのワクチン接種が進み高齢者の人出が増えてきた。
ワクチンの効果が高まる2回目の接種後は高齢者の人出が一段と増すとみられ、個人消費の高まりをにらむ旅行や小売り各社は需要の取り込みに力を入れ始めた。
高齢者というと金はもっているがあまり消費はしないというイメージがある。しかし、これは実態と異なる元気な高齢者の消費意欲は決して少なくない。
しかし、若者と異なり高齢者はリスクに敏感であり慎重である。少しでも不安があれば消費意欲は減退する。コロナ禍でも若者が危険も顧みず街歩きや飲食を止めないのに対し、高齢者は感染を恐れ外出を控える。
長く生きているから何時死んでもいいのではなく、一層生への執着が強いのが高齢者というものである。彼らの最大の懸念は老後である。長生きして金が無くなり悲惨な老後を迎えたり、子供に迷惑をかけることを恐れている。
この心配が解消されれば彼らの保有する莫大な預金も消費に回ることが期待できる。政府は目先の財政難に拘り、毎年年金をげな額し社会保険料を増やしつづけているが、これが高齢者の老後不安を助長し、サイフの紐を固く締めさせている。
高齢者が老後に安心できるようにすれば、消費は大幅に拡大し経済が成長して結果的に財政危機も緩和できる。