日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

経団連は中国に媚びるのをやめよ

1月23日から26日、経団連の十倉雅和会長、日本商工会義所の小林健会頭を最高顧問とする日本の経済訪中団が4年ぶりに北京を訪問した。訪中団は24日、中国国家発展改革委員会副主任や商務大臣、李強首相との会談を実現し、反スパイ法運用の改善、日本人のビザなし渡航の再開、日本産海産物の禁輸解除を求める提言書を提出した。

 

しかし、日本の訪中団からのこの三つの要求に対し、中国政府の示した反応はゼロ回答であった。訪中団に関する中国側の公式発表と報道では、日本側が前述の諸要求を出した事実に対する言及すら全くない。つまり日本側の要求が完全に無視されたのである。

 

日本の経済団体の最高幹部たちは北京へ行って、中国政府に馬鹿にされて要求を一蹴されながらも、習近平政権媚びの限りを尽くして帰ってきたにすぎない。

 

馬鹿げた話である。反スパイ法運用の改善、日本人のビザなし渡航の再開、日本産海産物の禁輸解除などは政治問題であり、経済人が政治に口を出すことを許されないのはアリババの経営者の例でもわかるように中国の国是であり、その原則は外国に対しても適用される。経済団体の代表が訪中し政治問題を語っても相手にされないのは当然の帰結である。

 

そもそも過去とは違い現在の習近平体制の下ではアメリカや日本と中国の描く未来は相いれない。経済団体が利益を追求し中国に接近することは日本の国益に反することになる。

 

これを機に中国に媚びて技術や資金を提供することは厳に慎むべきである。