日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

ゴーン氏の逃亡により日本の司法の人権無視の実態が世界の目にさらされることは良いことだ

レバノンに逃れた日産のカルロス・ゴーン前会長は記者会見を開いき自分の意見を述べたが、その中で日本の司法制度の非人道性を逃亡の原因とした。

 

ゴーン氏の問題を待つまでもなく、日本の司法による人権無視は看過できないものである。まず推定無罪の原則が全く無視されている。

 

有罪が確定したわけでもないのに逮捕されただけで当然のごとく人権が無視され犯罪者扱いされている。検察りリークに基づくマスコミによるプライバシー侵害や劣悪な拘置所での身柄拘束などはその典型である。

 

そもそも拘置の目的は刑事事件の被疑者や被告人が、逃亡したり証拠隠滅を図ったりすることを防止するためとされているが、逃亡や証拠隠滅の危険性が低くても犯罪を自白するまでは身柄拘束し続けるのが日本の司法の特徴である。

 

しかもその拘置所の環境は劣悪である。推定無罪の原則が活きているなら、身柄拘束する場所は外出の自由が制限されるだけで、ホテル並みの環境であるべきである。少なくとも番号で呼ばれたり、1週間2回しか風呂に入れないというような人権を無視した制限を課す合理的理由は何もない。

 

起訴容疑を複数に分割したり、その他様々な理由をつけて長期間拘束することで、有罪が確定しているわけでもないのに社会的キャリアを破壊し、マスコミを通じて家族を追い詰め、劣悪な環境で終わりの見えない拘束状態におくという実質的な拷問で自白を迫る。これが日本の司法の実態である。

 

そこには人権に対する尊重や推定無罪の原則は毛ほども考慮されていない。日本ではそんな司法手続きが当たり前のものとして容認されてきたが、世界基準では決して認められるものではない。

 

今回ゴーン氏が逃走することで日本の司法の人権無視体質が世界で大きくクローズアップされることは、日本の司法改革にとって良いことである。