日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

東京で2020年にオリンピックをするという決断の過ち

いよいよ今年東京でオリンピックが実施される。政府も盛り上げようとしているし国民の関心も高い。しかし、2020年に東京でオリンピックをするという決断は明らかに過ちであったと将来評価されることになるだろう。

 

東京オリンピックを開催するという決断は三つの点で日本の将来に大きな禍根を残すことになった。

 

一つは東北大震災からの復興の妨げとなったことである。
オリンピック開催の準備の為に多くの資材や人材が東京に吸収された結果、建築資材や人件費が増加し、東北の復興の邪魔になったことは否定できない。本来であればオリンピックなどに使う金があれば東北の復興にもっと力を入れるべきであった。

 

二つは老朽化してきたインフラの改修の妨げとなったことである。
高度成長期に建設した各種インフラが老朽化しこれを改修することが必要なのは周知の事実である。しかしこれには多額の費用が必要となりその財源が不足することが指摘されてきた。ただでさえ不足する財源をオリンピックで浪費してはインフラの回収はより遅れることになる。再びトンネル落下事故のような被害が発生しないように改修を優先すべきであった。

 

三つは東京への一極集中にさらに拍車をかけたことである。
日本の大きな問題点の一つは地方の衰退である。地方創生を掲げながらも実態はその投資のほとんどを東京に集中しており地方は捨て置かれたままであり、地方の衰退を回避するための資金は十分には投入されてこない。さらに東京への一極集中は一つのカゴにタマゴを盛ることであり非常に危険である。東京直下型地震の発生が秒読みの段階で、東京でオリンピックを実施することを決定し、さらに多くのタマゴを東京に盛ることは愚策としか言いようがない。