日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

消費税を2回も増税し国民の可処分所得を大きく損なってもGDPが伸びたのは大幅な金融緩和のおかげ

黒田日銀総裁が大幅な金融緩和は成功だったと自画自賛したことに対しマスコミやキャスター、評論家と称する愚者が批判している。

 

曰く、物価2%目標を達成できなかった。国債の半分以上を日銀が保有することになり日銀の財務リスクの拡大、国債市場がゆがめられ、財政規律が喪失、金利差の拡大で大幅な円安を招いた等々である。

 

これらは無制限の国債買取による金融緩和を実施すれば当然発生することであった。問題はそれ以前の日本の状態が大きな弊害のリスクがある異次元の金融緩和を必要としたか否かである。

 

結論から言えば、必要だったのである。異次元の金融緩和以前の日本経済はデフレが深刻化し物価下落し経済は停滞どころか縮小し先が全く見えない状況であったのはGDPの推移を見れば明らかである。

 

そして黒田日銀総裁の異次元の金融緩和がこれの是正に効果のあったこともGDPの推移を見れば明らかである。その意味で黒田日銀総裁が行ったように異次元の金融緩和政策は成功であった。

 

そもそも日本のデフレは可処分所得の減少による個人消費の低迷に起因する需要不足で生じていたものであった。これを金融緩和による資産効果と企業や個人の金利負担減少で経済を浮揚させようというのが異次元の金融緩和であった。

 

ところが、安倍政権は財務省筋の圧力に屈し消費税を5%から10%に挙げるという愚行を行ってしまった。この結果可処分所得が大きく減少し個人消費の足を引っ張り、せっかくの異次元緩和の効果を大きく減じることになった。これが需要サイドによる2%の物価上昇を実現できなかった原因である。

 

かって大蔵省はバブル崩壊後の10年で、政府が行った財政支出による経済対策を国民負担の増加政策で潰し、多額の借金だけを残した。今また、せっかくの金融緩和の効果わ消費税増税で潰し、金融緩和の弊害だけを残すことになった。

 

日本の未来に必要なのは、近視眼的な財政至上主義に凝り固まった無能な財務省を解体することである。