日本を元気にするには
日本が先進各国と比較して最も特徴的なのは将来不安と政治不信が強いことである。高齢者や非正規労働者、女性、子供という弱者を中心に将来への不安が大きい。街頭アンケート等で見ても日本の将来や自分の将来について明るい未来を希望をもって語れる人間は…
「賃上げ、人手不足、正規非正規格差を同時に解決するため、労働市場改革の本丸、解雇規制を見直します」自民党の小泉進次郎元環境相は「1年以内に実現する」と明言した「聖域なき規制改革」の筆頭格に、解雇規制の緩和を挙げた。 これに対しては、「解雇は…
日本の未来を考える時、人口減が当然の前提とされている。そこから出てくる未来は暗いものであり、決して希望の持てるものではない。 人口減を避けられない運命とすれば、後は算数の問題である。社会保障制度の崩壊、財政破たん、地方の消滅、という暗い未来…
内閣府が2024年8月に公表した経済財政白書は、高齢者が蓄えた老後資金は85歳を過ぎても平均15%程度しか取り崩されていないという現状をリポートした。日本経済の活性化には、高齢者が無駄にお金をため込まず、消費や投資に回すことが必要という指摘である。…
最近また財政再建を唱える自称識者が増えてきた。彼らは30年もの長期にわたり日本を低迷させた過去への反省が何もない。 財政再建を唱える者が想定しているのは増税であり歳出のカットである。過去消費税を筆頭に様々な増税が実施され、社会保障給付を削減し…
大幅な円安になっているが日本の貿易収支には今だに大きな改善は見られない。日本の製造業は、円安になっても輸出数量が増えておらず、輸入コストの増大の影響もあり、円安による恩恵はほとんど受けていないということになる。 円安になったにもかかわらず輸…
円安は日本にとってプラスにならないという論調が主流になりつつある。円高局面では円高は日本にとってマイナスであると危機感が煽られたが、今回は円安になってもやはり日本にとってはマイナスだと騒がれている。円安が日本を貧しくしているという主張であ…
日本のGDPがドイツに抜かれ、さらにインドにも抜かれ世界第5位に低下した。一時的な円安が原因だとしているが、円安が是正されたとしても再逆転は難しいだろう。 少子高齢化で人口が減少している日本がかっての繁栄を取り戻す方法は二つしかない。 長期的に…
日本社会では政治や法律だけでなく様々な制度が現実に適合できなくなっている。しかし、与党は勿論野党もそれを改善しようとしていない。 コロナ禍でようやく日本が遅れた国であることが国民の目にも明らかになった。特にDX化の遅れが指摘されているが、これ…
日本のGDPがドイツに抜かれ、世界順位は4位に転落した。しかし、経済界にまったくといってよいほど切迫感がない。日本のGDPがドイツに抜かれたのは、諸外国の中で日本だけがほぼゼロ成長であり、他国は普通に成長しているから日本の順位が一方的に下がってい…
金子勝慶応大学名誉教授が「日本経済衰退なのに株価史上最高値の奇妙」という文書を投稿している。株価は史上最高値だが、実質GDPは低迷しており、名目GDPではドイツに抜かれ、1人あたりGDPでも2000年の2位から31位にまで低下していると指摘し、日本の経済は…
東日本大震災から、11日で13年となる。岩手、宮城、福島の3県の沿岸部と東京電力福島第一原発事故による被災自治体では、人口が震災前から約16万人減少した。現在でもまだ福島県の被災者を中心に3万人が避難生活を送っている。 この元凶は未だに原子…
小規模企業の倒産が急増している。2023年の倒産数は8292件と前年比36%増え、倒産全体の9割超を占めた。 新型コロナウイルス禍の政府の資金繰り支援で生き残ってきたが、物価高や人手不足で経営が維持できなくなったケースが目立つ。デジタル化の遅れも足を引…
政府や日銀の経済政策の目標は賃上げで購買力をつけ、それに伴い物価が2%以上上昇することである。国民の消費行動を見る限りこの狙いは失敗である。 小売業界ではこれまで続いてきた価格の上昇で消費者の値上げ疲れが懸念され、値下げを売りにした店舗に多く…
30年間に及ぶ日本経済停滞の最大の要因は政府の政策失敗によるところが大きいが、日本企業の経営政策にも大きな原因があった。バブル崩壊後に『より高い付加価値の商品を高い値段で売る』のではなく、『商品のコストを削って安く売る』という形の競争しかで…
7~9月期の実質国内総生産(GDP)速報値が年率換算で2・1%減に落ち込んだ。個人消費や設備投資などの内需が盛り上がらず、昨年10~12月期以来、3四半期ぶりのマイナス成長である。物価変動を反映させた実質賃金は9月まで18カ月連続のマイナ…
2023年度の公的年金の支給が15日から始まる。物価高や賃金上昇を背景に平均的な世帯が受け取る月額は厚生年金で前年度比4889円増える。年金支給額を抑制する措置が3年ぶりに発動され、増加幅は約1200円目減りし1.9%にとどまっている。 3%以上の大幅な賃上げ…
日本の低迷をもたらした大きな要因として老後不安に代表される国民の将来不安の蔓延がある。政府は本来であれば国民の将来不安を払拭するような政策を実施すべきである。 そうすることで今の日本を覆う沈滞ムードを払しょくし、再び経済を活性化することがで…
日本が世界の中で落ちこぼれつつある原因の一つとして企業の新陳代謝の遅さがある。アメリカだけでなく中国や韓国、その他のアジアと比較してもその傾向は顕著である。 世界企業ベスト100の中では設立後数10年以内の企業が大部分を占めているが、日本国内の…
黒田日銀総裁が大幅な金融緩和は成功だったと自画自賛したことに対しマスコミやキャスター、評論家と称する愚者が批判している。 曰く、物価2%目標を達成できなかった。国債の半分以上を日銀が保有することになり日銀の財務リスクの拡大、国債市場がゆがめら…
国土交通省関東運輸局は昨年11月14日から、都内(23区、武蔵野、三鷹市)の初乗り運賃(普通車)を従来の420~390円から、500~470円に改定。ロイヤルリムジン2社は「値上げ幅が大きすぎ、客の理解が得られない」として従来の420円で…
コストプッシュ型インフレが進行する中で日銀の金融緩和の見直しが叫ばれている。その過程で何故長期間の金融緩和にもかかわらず日銀の目指す需要型の物価目標が実現できなかったのかが疑問視されている。 異次元の金融緩和自体を効果がなかったとして批判す…
アメリカではgafa各社が数万人規模のリストラを実施している。gafaを取り巻く環境は悪化しているが業績的には現在でも高い収益力を誇っているにもかかわらずである。思い切ったリストラを実施することで、しばらくたつと再びgafaが成長軌道に戻ることは間違…
岸田文雄首相は6日開いた「物価・賃金・生活総合対策本部」で「成長と分配の好循環は来年春の春闘の成果にかかっている」と述べ、物価高騰に見合った賃上げ実現に期待を示した。 しかし、春闘で賃上げが実現したところで日本の賃金は上がらないことを岸田首…
消費税廃止を唱えていた民主党政権も経済最優先を掲げた安倍政権も財務省の意向に操られ消費税増税を選択した。今また立憲民主党の枝野が消費税減税は間違っていたと方針を変更した。過去において何度も景気対策のアクセルと国民負担のブレーキを同時に踏み…
国税庁は、8月に公表した副業などに関係する所得税の基本通達の改正案を修正する。新たな通達では、帳簿書類がある場合は所得区分を「事業所得」に、ない場合は「雑所得」とする。従来案は原則、年間300万円以下の副業などの収入を雑所得とする内容だった。…
安倍元首相が暗殺された。その影響もあり自民党は議席を増やし大勝利した。これが日本経済にとて吉とでるか凶とでるかす今後の岸田政権の政策に大きく左右される。 元々岸田首相は財務省寄りとされており、増税による財政健全化路線の考え方をもっていると言…
はっきりいって、ロクな賃金も払えない企業が存続していることが日本経済にとって阻害要因である。低賃金で無意味な低価格競争ばかりしているから、付加価値の高い儲かる事業は生まれてこない。これが日本企業全体の体質になっていて、折角良い技術が生まれ…
海外要因で物価が上昇し2%という日銀の目標は達成できそうである。しかし、日銀は円安という弊害が発生しても金融緩和を止められない。 国民の可処分所得が増えず、日銀が目指していたような需要拡大による物価上昇ではないからである。 目標達成の為には国…
日本国民は多額の金融資産を保有しているが、その大部分は消費にも投資にも回らず低金利の貯蓄になっており経済成長に寄与していない。 この問題点は政府にも認識されており、貯蓄から投資キャンペーン他、高齢者から子や孫世代への贈与促進の為の税制優遇策…