日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

日本に防衛力増強が必要なら、その目的はアメリカの隷属国から脱すること

日本で防衛力増強が必要と主張する者の多くは、その目的を中国や北朝鮮、ロシアの脅威に備えるためと考えている。

 

確かにその通りだが、より重要なことがある。日本が周辺国の脅威に対応できる体制を築くことで、国益に反することでアメリカの言いなりになってきた過去と決別することである。

 

1980年代から現在に至るまで、アメリカが事あるごとに日本の政策に干渉し、日本政府が国益や国民の利益に反してでもアメリカの意向に沿い制度変更してきたことは周知の事実である。

 

本来するべきでない時期に円高誘導や金融ルールの国際基準化においこまれたこと、半導体分野でMPUからの撤退を余儀なくされたこと、様々な貿易ルールの変更に追い込まれたことなどは、全てアメリカの意向に日本政府が従わされたものであった。日本が世界第一の経済大国から現在の地位まで追い落とされたのには1990年代から始まったアメリカの日本たたき政策が大きく影響している。

 

何故、日本は国益を犠牲にしてまでアメリカの要請に従わざるをえないのか、一つはアメリカが日本の重要な貿易相手であること、もう一つの最大の原因は日本の防衛がアメリカに依存していることである。

 

周辺国からの脅威が増す中、アメリカの助け無しには自国を防衛できにない日本国はアメリカの意向に反することができなかったのである。

 

防衛費を増強することは、周辺国からの脅威に対抗するものであるが、同時にアメリカ依存を減らし国の独立性を増すものでなくてはならない。

 

何時までもアメリカの半植民地の地位に甘んじてはいけない。しかし、現在の岸田政権の防衛費増強の中身を見ると、アメリカからの自立の姿勢は全く見られない。むしろアメリカ依存を増している。

 

これでは、防衛費を増強してもアメリカを助けるだけであり、日本の防衛にも自立にも何の役にも立たない税金の無駄遣いである。