世耕氏は、今年4-6月期のGDPギャップがプラス転換したものの、アベノミクス以降にも2度GDPギャップがプラス転換したが短期間でマイナスに転じており、いずれも消費税引き上げが原因と指摘。安定的なプラスを維持するためにも増税など緊縮的なメッセージを出すことは厳に慎まないといけないと強調したという。
この指摘は正しい。世耕氏の指摘した最近の事例だけではない。バブル崩壊後の経済不況に対し政府は多額の経済対策を実施した。結果、経済は上向き始めたが、財務省にそそのかされた政府は少し経済が上向くとすぐに増税や社会保障負担の増加等を実施することで経済浮上の芽をつぶしてしまった。財務省に騙されたと悔やんだ橋本龍太郎の失敗などはその典型である。
何回も同じ失敗を繰り替えしたことで、30年もの間日本の経済は低迷し財政は悪化し続けた。
その結果日本の経済は低迷し世界に占める日本や日本企業の地位は大幅に低下し、中国をはじめとするアジア各国に侮られる存在になってしまった。
まがりながらも黒田日銀の金融緩和政策と植田日銀総裁の金融緩和継続で日本経済に回復の兆しが見え始めている。