幸福とは何かと大上段に考えると、人によって幸福は異なるとか、考え方により様々な意見が見られる。しかし、幸福を感じる前提として最低限安心して住めるところがあり、家族が日々食べるのに困らず、将来の明白な不安が無いことが必要だろう。
現在の日本では2000万人に達する非正規労働者は、住居や食事には困っていないが、何時仕事を失うかもしれないという不安から逃れられず、幸福感を得る前提に欠けている。
また、3600万人に達する高齢者は何とか住居や食事は確保できていたとしても、年々収入源である年金が減額されることや物価の上昇、医療費の増加等で、高齢にもかかわらず老後に大きな不安を抱いており幸福感を感じにくい。
若者たちも就職に失敗した者は勿論だが、正社員として就職できた者も、日本の未来に明るい希望を抱くことができず、結婚や子供を持つ生活をあきらめている者も少なくない。これでは日本人でいることに幸福感を感じることはできない。
今日本に必要なのは国民が若者も高齢者も明るい希望を持てることであり、政治家に望まれているのは小手先の補助金ではなく、日本の未来と国民の生活に明るい展望を期待させるような政策を提示することである。
希望も持てないまま財政難だから痛みを我慢しろと言われても、しらけるだけである。