日本の国はここがおかしい

将来の希望を失いつつある日本、国民が安心して生活できる国になるにはどうすればいいか

老後も働かなければ生きていけないではなく、老後も働ける環境整備が必要

日本は世界でも少子高齢化が深刻な国と言われている。財務省が発表している租税負担率と社会保障負担率を合計した国民負担率は80年代後半から1990年代は35%前後で推移。それが2000年代後半あたりから上昇を続け、2013年には40%台に。この4年ほどは45%を超える値で推移している。

 

生産年齢人口(15歳~64歳)に対する65歳以上人口の比率である高齢者扶養率が2022年は51.19%に達していることがその原因とされている。

 

しかし、これは65歳以上の働く環境が整備されていないことの結果にすぎず、健康な65歳以上の高齢者も現役並みに働く環境が整備されていれば、高齢者人口が増えても問題は深刻化しない。

 

日本では高齢者イコール働けないというイメージが先行しており、車の運転からも高齢者を排除しようという動きがあるが、65~74歳のシニアで要支援・要介護認定を受けているのはわずか4.2%に過ぎず、それ以外の約9割のシニアは働く能力があると考えられる。

 

日本の問題は高齢者がその経験を活かせる仕事を見つけることが難しいことである。自民党政府が今していることは、年金を減額して高齢者を働かなければ生活できない状況に追い込む政策である。

 

結果、高齢者は経験も活かせず意に沿わない低賃金の単純労働を強いられており、就労しようという高齢者も少ない。

 

日本の高度成長期を支えてきた高齢者は多くの有用な経験を有しており、日本経済に寄与できる能力をもっており、それを活かせる仕事なら働きたいと考えている者は多い。

 

労働力不足で苦しむ日本企業は、単純労働しかできない外国人労働者よりも、経験豊かで技術を持つ高齢者を積極的に雇用すべきであり、政府がすべきことは高齢者と企業をマッチングできるような雇用支援システムを構築することである。

 

そして高齢者雇用する場合、年金をもらっているから低賃金でいい、というようなせこい考えを止め、現役と同様能力に見合った賃金を支払うことである。

 

65歳以上も普通に働けるようになれば、高齢化は経済の障害にはならない。