最近では日本でも転職環境が整備され転職も増加している。40代前半までは、転職で賃金が減少してしまう人よりも、転職が賃金の増加につながる人のほうが多い。しかし、、50代になると賃金が減少する人のほうが多くなる。60代だと転職すること自体が困難となる。
定年前後の転職がいかに難しいかが見て取れる。定年前後で自社の待遇に満足できず他社に活路を見出そうとする人もいるが、応募しても面接にもたどり着けないという厳しい現実も実際にはある。
政府は年金支給開始年齢を70歳まで延期し、それまで働いて収入を得るというライフプランへの切替を図ろうとしているが、それには定年延長では企業負担が重くなりすぎ、高齢者が能力を活かした職につくことができる環境が必要だが、とても実現できる状況にはない。
実際に、能力が高くその企業で貢献できる高齢求職者がいるにもかかわらず、その人の年齢だけを理由に採用にしり込みしてしまう企業は世の中にたくさんある。
企業の意識を変えるだけでなく、政府が積極的に能力ある高齢者とその能力を発揮できる企業を結び付ける制度を整備しない限り、高齢化日本が世界に伍し発展することはできないだろう。